2009年9月23日水曜日

即日完売した超高級億ション

即日完売した超高級億ション 大不況でも聞こえてくる富裕層の高笑い
9月23日10時0分配信 MONEYzine


■「億ション即日完売」という富裕層バブルの現実 



大不況で失業率が戦後最悪になり、GDPもマイナスに落ち込んでいる現在、ひとり勝ちで毎日笑いが止まらない人たちがいる。それが、何を隠そう――富裕層たちなのだ。一般国民の消費が低迷する中で、ひとつだけ富裕層向きの高級商品が売れている。 例えば、野村不動産が売りに出した超高級億ションが、即日完売したという。



このマンションは、新宿御苑の隣接地に建設中の「プラウド新宿御苑エンパイア」で、地上13階建て、最多価格帯は9000万円台で、広さは80平方メートルの2LDK~3LDKとゆったりとした造りになっている。 最高価格は2億6980万円で、販売された全36戸の平均価格は1億3188万円なのだが、いったいどんな人が購入しているのだろう。 



以前の高級マンションの購入者といえば、開業医や会社経営者、外資系のファンドマネージャーだったりしたが、現在でも全体的には変化がないが、一般のビジネスマンも増えているとのこと。「日刊ゲンダイ」09年9月12日号で野村不動産販売担当者はこう説明している。「購買層は会社役員や医者を中心にビジネスマンもおられます。いわゆる足が地に着いた職業の人がほとんどで、投機目的で購入される方はおられません。住居目的として利用されており、約9割が都内在住の住み替えです。



購入者の年齢は、40歳代が全体の35%で最も多く、次いで30歳代が25%、50歳代が21%となっています」 働き盛りの40代だが、通常なら億ションを購入できる年収をもらっているとは考えにくいが、それだけ儲けている層があるのだろう。 



実は、この物件は、1963年に建てられた高級分譲マンション「エンパイアコープ」の建て替えプロジェクトで、当時の購入者も富裕層だったそうだ。アクセスも、新宿御苑駅はもちろん千駄ヶ谷駅など3駅利用可能なうえに、新宿御苑を一望できる立地はとても希少価値が高いので、値崩れしない物件という評価なのである。それにしても、いまさらながら富裕層の豊かさに、嫉妬混じりの羨望の眼差しを向けるばかりである。



■「ベンツは4年落ちを買え! 」は富裕層の鉄則 こんな話は他にもゾロゾロあるようだ。高級外車やクルーザーなどの販売も堅調だという。なぜそんなに売れるのかというと、実は富裕層の節税対策に利用されているのである。 高級車やクルーザーは、その価格の割には法定耐用年数が短く設定されていて、節税対策にはもっていこいだからだ。



高級外車の耐用年数が6年で国産車と同じで、4年落ちの中古車なら2年になる。 したがって、同じベンツでも2年償却が可能な4年落ちのものを、500万円で購入して、会社の利益を思いっきり圧縮する方法がとられている。 またクルーザーの耐用年数は5年で、モーターボートが4年、ヨットが5年。クルーザーは安くても数百万円から数千万円するが、耐用年数は5年と短いので、格好の節税対策になる。



節税という点からすると、他にもいろいろな手段がある。例えば、海外居住である。重税国家に見切りをつけて、海外に引っ越しをすれば、まず住民税はまったく払わなくてもすむことになる。 海外での利子所得、配当所得にも税金がかからないので、投資した利益がそのまま自分の懐に入るというわけだ。ただし、外国に住めばその国の課税対象になるが、国によってはキャピタルゲイン課税せずに、外国から投資家や資産家を招き寄せている。 



シンガポールはその国のひとつだが、税金は劇的に安くなり、現在ではヘッジファンドのマネージャーや外資系金融機関の経営者などが住んでいるようだ。 これらの国はタックスヘブン(租税回避地)と呼ばれていて、税金はほとんどかからない。



富裕層が移り住んで、お金をいっぱい使ってくれれば、その国は潤って豊かになれるからだ。香港やケイマン諸島などが、よい例だろう。 これらのタックスヘブンの国は、個人の移住ばかりでなく、企業の誘致も盛んに行っている。企業にも税金がほとんど課せられないので、多国籍業の本社をここに移籍して、子会社の利益を集中させて節税しようということだ。 



特にヘッジファンドはファンドマネージャーだけでなく、会社もタックスヘブンに本籍を置いていることが多い。ブルドックソースを買収しようとしたスティールパートナーズも、本籍地はケイマン諸島になっている。



■日本人をターゲットにする租税回避サービス会社



 しかしこのような傾向が続くと当然のごとく、本国は税収不足になってしまう。例えば、米国では自国企業の中で、1万社以上がケイマン諸島に本籍を置いていて、そのために年間1000億ドル(約11兆円)の税収を失っているとされる。 



日本の場合も同様な金額を失っているといわれているので、現在いろいろな対策をたてている。税収不足に悩める先進国の税法では、タックスヘブンに本籍があっても、実質的に母国に本拠地がある場合には、母国で税金が課せられるケースが多い。 個人の場合も同様に、タックスヘブンに住居や本籍があっても、母国で実質的な生活を送っている場合には、課税対象とされることがある。 



しかし、そんな対策でも抜け道を考えるのが、抜け目のない富裕層たちであり、彼らをビジネスの対象とする企業である。



■租税回避のための「アリバイ」作り 



タックスヘブンには、租税回避を支援するサービス会社が多々存在している。それらの会社では、タックスヘブンに法人登記をしたり、銀行口座の開設をしたり、オフィスを開設してスタッフを常駐させたり、租税回避のためのいろいろな「アリバイ」作りをしてくれる。 企業として実態があるように、そして個人なら現地で生活しているように見せかけるお手伝いをしてくれるのである。



さらに、弁護士も在駐しているので、いざというときには法的な支援も受けることができる。ここまでくれば、母国の税務当局もなかなか簡単には手を出すことができない。



このような租税回避サービス会社は、世界中に存在して、日本人向けの企業も多い。 インターネットで「タックスヘブン」と検索すると、すぐにたくさんの会社がリストアップされる。それほど大きなビジネスになっているということは、利用者である富裕層もまた、潤っているということである。

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