「“かっこいいアルバムになった”って自信を持って言える」
昨年10月のメジャーデビュー以来、(停滞している、としか言いようがない)音楽シーンにフレッシュな衝撃をもたらしてきたMiChiが、ついにファーストアルバム『UP TO YOU』をリリース。
エレクトロニカ、ロック、ヒップホップといったジャンルを気持ちよく壊していくサウンド、そして、リアルかつシリアスなメッセージを含みながら、“すべてはあなた次第”とリスナーの感情をアップライズしていくリリック。このアルバムによって彼女の存在は、新しい刺激を持ったポップアイコンとして強く認識されることになるだろう。
■“アーティスト・MiChi”のセンス、リアルな思いがビッシリ詰まったアルバムになりましたね。MiChi:うん、“かっこいいアルバムになった”って自信を持って言えます。MiChiのいろんな面が表現されているし、飽きないアルバムになったんじゃないかな。これまでのシングルではエレクトロ、ダンスロック、ダンスポップっていうイメージが強かったと思うけど、“それだけじゃないよ”っていうのも伝えられると思うし。
■『UP TO YOU』というタイトルも象徴的だと思います。MiChiさんの姿勢がすごく表れてる。MiChi:『UP TO YOU』は、自分が言いたいことが、いちばん言えてる曲だと思うんですよね。(セカンドシングルの)『ChaNge the WoRLd』にも通じてることなんだけど、“あなたの考えかた次第で、世界は変わる。
何でもできる”っていう。もし自分のために頑張れなかったとしても、“自分を支えてくれる人のために頑張ろう”という気持ちを持つことで、先に進めることもあるだろうし。この曲は2年くらい前に作ったんですけど、その気持ちはずっと変わらないですね。
■MiChiさん自身を支えているメッセージなのかもしれないですね。メジャーデビュー以降も、乗り越えなくちゃいけない壁がたくさんあっただろうし……。MiChi:曲を作るときは、毎回バトルですからね(笑)。『ChaNge the WoRLd』『WoNDeRLaND?』……特にシングルは大変ですよね。いつもスケジュールはタイトだし。
“書けないときは書けない”っていうタイプなんですよ。でも、こういう場で活動している以上、そういうことは言えないので。もちろん、ギリギリまで追い込まれることで、いい作品が生まれることも多いんですけどね。そういえば今日中に(4枚目のシングル)『YOU』に入れるメッセージを書かなくちゃいけないんだ。
■『YOU』に封入される“直筆メッセージ”ですね。MiChi:全部で1万枚書くんですけど、あと1,000枚残ってて。やばい、今日も寝られない……。
■それ、だれが言い出したんですか?MiChi:自分です(笑)。メッセージを入れたいっていうアイデアが出たときに、“コピーなんてイヤ。全部自分で書くしかないよね”って。■もしかして、自分で自分を追い込むタイプ?MiChi:そうかも(笑)。
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「弱っている人に向けて“あなただけじゃないんだよ”って」
■アルバムの新曲もそれぞれ個性が際立ってますね。『Why oh Why』みたいに、かなりシリアスな内容の曲もあるし。MiChi:そうだね。音はコミカルな雰囲気なんだけど、歌詞の内容はすごくリアルで。
■過度なダイエットに走る女の子が描かれますが、こういう現状はMiChiさんの周囲にもある?
MiChi:うん、常にありますね。女の子って、大体はこういう気持ちでいるんじゃないかな。やせたい、やせたいってことだけで頭がいっぱいになっちゃったり、コンプレックスだらけで周りの人と比べちゃったり。
特に日本って、女の子はキレイじゃなくちゃいけないっていうプレッシャーが強いと思うんだよね。女の子に“もっとやせろ”みたいなことを言う人もいるし……。女の子に対しても“やせたらすべてはIt's alright??”(『Why oh Why』の歌詞)っていう気持ちがあるけどね。
■歌詞を書くとき、“女の子を応援したい”という思いも強い?
MiChi:それだけではないけどね。女の子というよりは、弱っている人に向けて“あなただけじゃないんだよ”って言ってあげたいというほうが強いかな。
■なるほど。『Shibuya de Punch』というタイトルもすごいインパクトですね。MiChi:それはねえ……ちょっと長くなるけど、いい?
■どうぞ。MiChi:タイトルどおり、渋谷でパンチされた人がいたんですよ。若い人何人かにいきなり殴られて、顔から血を流している人を見たんです、渋谷でごはんを食べてるときに。体が震えてて、コンフューズしてる様子で……。「どうしたんですか?」って聞いたら、「いきなり攻撃された」って。で、ティッシュで血をふいてあげてたら、その人が「すみません、すみません」って何度も言うのね。
そのとき、MiChiも泣きそうになっちゃったんです。だって、その人は意味もなく殴られて、しかも、だれも助けてくれなかったんですよ? あなたはぜんぜん謝る必要がない、なんで「すみません」なんて言うの? って。見て見ぬふりをする人も信じられない。確かに止めに入るのは怖いけど、何もなかったように通り過ぎるなんてありえるの? って。そういう気持ちが全部入っていますね、この曲の歌詞には。
■日本のメジャーシーンでは、なかなか取り上げられないテーマですよね。MiChi:そうかもね。“会いたい~”みたいなのが多いから。■そうっすね(笑)。MiChi:それを否定してるわけではないんですよ。でも、MiChiには伝えたいことがあって、それをカタチにしてきたいって思ってるので。たとえシリアスなことであっても、“実際、こういうことが起こってるんです”っていうのを表現していきたいですね。
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