2009年9月21日月曜日

LEDが第4世代の明かりのわけ(9/21 月)

LEDが第4世代の明かりのわけ


家庭の照明などに使われている白熱灯がなくなる?



経済産業省は、地球温暖化や省エネへの対策の一環として、2012年をめどに白熱灯の生産中止をメーカーに要請している。白熱灯は消費電力が高く、熱を光に変換するエネルギー効率が悪い。使い続けると、環境によろしくないということらしい。この取り組み、すでに1年半ほど前から始まっているので、耳にしたことがある人も多いかもしれない。



メーカーでも例えば、東芝ライテックでは2010年をめどに白熱電球の製造中止を決定した。製品の大半を電球形蛍光ランプやLED電球に置き換える方針として、大きなニュースにもなった。これらの動きを受けて、にわかに注目されているのがLED照明。最近では、シャープ、東芝、NEC、三菱電機、パナソニックなど大手電機メーカーが相次いで電球型LEDを発売。次世代の照明として、普及が期待されている。


実はこのLEDは、デジタル機器とは切っても切れない関係。以前から、携帯電話のバックライトやデジタル機器の表示部などでおなじみだ。しかし、LEDが照明としてはどんなモノなのか、なぜ今注目され始めたのかなどはチンプンカンプン。半径3mの身近なIT・デジタルを支えるLED照明について調べてみよう!


名前はよく聞くけれど…LEDってどんな照明なの?

白色LEDを使った懐中電灯はかなり普及してきている。白色LEDには主に2つの種類が存在し、一般的なのは、青色LEDに黄色蛍光体のカバーを被せることで、白色を発生させる。他にもRGBの3色のLEDを混合して白色を発生させる方法も。いずれにしろ、青色LEDの開発によって白色LEDが誕生した


最近よく聞く「LED」。いったいどういう意味か知っているだろうか。LEDの正式名称は「Light Emitting Diode」の頭文字なのだ。直訳すると「光が発生するダイオード」。ん、これって「発光ダイオード」のことじゃないか。発光ダイオードは35歳の筆者が小学生のころからあるぞ。



プラモデルの装飾に使ったりしてたけど、よく考えると発光ダイオードがなにかなんて考えもしなかったな。25年越しでLED=発光ダイオードをしっかり理解して、大人の階段を一歩上ってやる。ということで、LED照明推進協議会の伊藤文雄事務局長に色々と説明してもらった。「LEDの仕組みを簡単に説明すると、半導体に電気を流して発光させるというもの。技術自体は、1960年代からありました。ただ、当時は赤と緑しか存在しなかったので、照明として利用することはできなかったんです。その後、70年代には黄色、そして、1993年に青色が開発されたことで光の三原色が揃いました。これによって、1996年には白色LEDが開発され、ここから照明用として普及のめどが立ったんです。性能は加速度的に上がっており、今では数年前の2倍の明るさを生み出すことができますよ」



加えて、LEDの普及を促進させた理由のひとつに、世界的な地球温暖化対策があるのだとか。LEDを照明として使うとどんなメリットがあるのだろうか?「一番いわれているのは、環境に優しいことでしょう。まずは消費電力が少ないこと。白熱灯の1/7~1/9程度です。ただ、蛍光灯と消費電力を比べると現時点では2割ほどLEDの方が多い状態です。しかし、将来的には蛍光灯の半分の消費電力のLEDが開発されると考えられています。



現に、2012年には、蛍光灯の消費電力を下回るといわれています。もうひとつは、長寿命ですね。白熱灯は1000時間、蛍光灯が1万時間程度なのに比べ、LEDは4万時間。寿命が長いのは、発光部に半導体を使っているから。フィラメントなどに比べて劣化しにくいんです」他にも、点灯するまでの応答性の高さや割れにくいといった特性、軽量・小型、熱を発さないなど様々なメリットがあるとのこと。



これらのメリットを活用して、今では信号機や懐中電灯、イルミネーションや屋外広告、住宅照明など様々な場所に使われているLED。照明の主流になるのはそう遠くないことかもしれない

R25.jpではIT・デジタルを担当していながら、住宅関係の取材もする筆者。最新のモデルハウスやショールームに足を運ぶことも多いのだが、最近は「LED照明」が導入されているケースが目に付くようになってきた。「LED照明は、これからもっと家庭に普及していきますよ」と教えてくれたのは、LED照明推進協議会の伊藤文雄事務局長。



なにか大きな理由があるのでしょうか。「白色LEDが開発されたことで照明用としての販売が始まったのですが、これまでは値段が高かったんです。それが、今年の6月ごろに4000円程度の一般電球型のLED電球が発売されたのです。白熱灯用の電球ソケットに差し込んで使える手軽さとこれまでの半分近い金額は、普及の大きな要因になると思います」LEDがそんなに身近になっていたとは知らなかった。伊藤さんによると、家庭以外でもLEDの普及が進んでいるという。

LED信号機の明るさは従来の2~3倍、寿命は12倍以上とのこと。メンテナンスが楽なだけでなく、事故の低下も期待されている。東京では約4割がLED信号機なのだとか
「みんながお世話になっている場所でいえば“信号機”でしょう。24時間使われる場所なので、従来機よりも明るく長寿命でメンテナンスも簡単なLEDはうってつけです。徐々に普及が進んでいますよ。屋外広告や街灯、イルミネーションでも使われてきていますね」よく見る明るい信号機はLEDだったんだ。そういえば、青色のイルミネーションで飾られたクリスマスツリーを昨年はよく見た気がするな。



「交通関係では、“自動車のブレーキランプやヘッドライト”にもLEDが使われ始めています。消費電力を減らすことで燃費の向上にもなりますし、点灯の応答速度が速いことや割れにくいというメリットも自動車に合っているのでしょう」LEDには、軽量・小型、熱を発さないなどのメリットも存在する。これらの特性が生かされている場所もあるのでは?



「面白いところでは、試着室にLEDを導入したデパートがあります。試着室は意外と熱がこもるので、熱を発しないLEDを導入することで、涼しく快適に試着ができるとのことでした。他にも、陳列ケース、特に口紅など熱で溶ける化粧品や食品などに当てる照明にも使われています」



他にも、LEDは紫外線を出さないので、美術館や博物館が展示物の劣化防止のために照明として導入するケースが増えているとか。「軽量・小型というメリットは、一般的には携帯電話などデジタル機器のバックライト用途に生かされていると思いますが、将来的には、家具や柱などの建材に埋め込んで、部屋自体を照明するなど家庭内に普及していくかもしれませんね」今までは、デジタル機器類のバックライトや家電の表示部が主な用途だったLED。これからは照明として普及していくことは間違いなさそう。でも、照明になったら、IT・デジタル分野じゃなくなるかな。

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